違う違うそうじゃない
さあ今日は
”十字軍とは何か”
ってことから説明していくね。
まず十字軍というのは
どこか特定の国の軍隊とか
教会の軍隊というものではなくて
フランスやイングランドなどの
西ヨーロッパ諸国の軍隊だとか
各地の貴族、騎士団などの集まりなんだよ。
#市民も参加してた
教皇の発した
”聖地奪還作戦”に呼応して
国も身分も超越した
それぞれの理念や目的で
集まったひとたちが
十字軍なんだ。
だからこそ
十字軍というのは
まったくまとまりがなかったんだ。
#騎士と市民では
#エルサレムに行く理由が違う
そんな一枚岩じゃない軍隊が生み出す
大規模な戦争だからこそ
思いがけないようなドラマが
生まれていて
例えば
第一次十字軍遠征で
一番最初に動いたのは
軍ではなく
なんと市民の有志による集団で
しかも多くの人が
丸腰で参加したため
イスラム勢に
秒殺されたらしいよ。
。。。
。。。
。。。
#そりゃそうだ
指揮系統が整ってなく
理念も目的も組織ごとにバラバラで
チームプレイもほとんど機能していない。
共通するのは
キリスト教徒であることだけ。
市民の玉砕から口火を切った
200年に及ぶ泥沼の戦争が
こうしてはじまったんだ。
ここで少し
昨日の振り返りなんだけど
当時
キリスト教圏は東側と西側に分かれていて
東側は直接イスラム側と争っていたんだ。
#隣合わせだったからね
そしてイスラム勢との戦いで
劣勢になっていた東側が
西側に応援要請をしたため
十字軍が派遣されたんだよ。
#仲は良くなかったけど
#聖地を奪還するきっかけになった
ちなみにイスラム側でも
宗派ごとに文化や思想が違うから
イスラム教圏内でも戦争をしてたんだよね。
#こっちも一枚岩じゃない
でね
十字軍遠征は
トータルで10回くらい行われたんだけど
その第一回目から
とんでもなく面白いことが起きたんだ。
#当事者は全然面白くないけど
その当時
十字軍を呼んだ東側のキリスト勢と
エルサレムを支配していたイスラム勢は
実は互いに友好勢力だったんだよね。
#宗教は違うけど同盟関係
その時東側が戦っていたのは
エルサレムを拠点にしているイスラム勢とは
”別のイスラム勢”で
”そいつら”を倒すために
西側に応援を出したのに
ヨーロッパから血気盛んに
やってきた十字軍は
”そいつら”に目も向けずに
一直線に
エルサレムに攻め込んじゃったんだ。
#十字軍はそれが目的
エルサレムを治めている
イスラム勢からすると
友好勢力の友好勢力が
自分たちを襲ってくる
っていう
訳の分からない事態だったみたいだよ。
#超絶カオス
訳の分からないのは
派遣要請した東側も同じで
#倒したい敵じゃなく
#同盟国を襲ってる
つまり
ノリノリだったのは
十字軍だけだったんだよ。
そんなノリノリの十字軍は
ノリノリの勢いのまま
エルサレムを奪い取ることに成功し
ここに
十字軍による
エルサレム王国が建国されたんだ。
~つづく~
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